以前、池田町の褐毛和牛の生産者を訪ねたときに、
「牛が出荷されるときに、うちの女房は毎回泣くんだ。子どもと一緒だからな」
と、おっしゃっていたのを思いだす。
生産者として、どれほど愛情を持って育てているのかが、その一言で
すべてを物語っていた。
十勝で、畜産農家に産まれた以上、その牛たちの目的は決まっている。
だけれども、その目的を果たすためにいなくなる時ですら、涙を流すと
言うのだから、もしも病気になって殺処分になってしまった時の気持ちは、
いかほどか。。。想像を超えてしまうだろう。
車を走らせると、ジャガイモ畑が目に入る。
この季節は、本当にジャガイモの花がキレイです。
そして、お砂糖の原材料になるビートの葉っぱが青々として、
小麦も黄金色に輝き始める。
季節の移ろいを、食材とともに感じることができる。
野菜の生産者は、雨の多いこの時期を、一喜一憂。
十勝は自然とともに生きている。